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太極拳日記 1

えー、なにかと連載日記を書き始める悪い癖が発生したTOMOです。

すっかりあったかくなって色んな意味でヤル気が起きたのでしょう。

この太極拳日記も不定期連載になるとは思いますが、前回よりも多少はなんか掴めてきたので、気が付いたときに忘備録として書きましょう。

前回の日記はこちら。

http://SNS.jp/view_diary.pl?id=1957523722&owner_id=2715694

教室に通い出して半年以上が過ぎました。

途中入院や旅などがあって休んだりもしましたが、通えるときは最優先で通ってます。

水曜の夜と日曜の昼の二時間です。ですからサラリーマンや家族持ちの人には不向きな時間帯かもしれませんけど、僕は全く問題なし。

昨夜も練習に行ってきました。

まずは基本の円を描く運動で、先生がおっしゃるにはそれが最初であり全てであるとのことです。

それを準備体操としてするのですけど、何度やってもまともにOKが出たことがありません。

毎回違った円を描いてしまうし、体の使いかたが安定しないのです。

どんどんと四肢に力が入ると、「力むのではなく気を入れるのです」と指導が来ます。

その「気」というのがいまだによく理解していない僕は、どんどんとその円運動がいびつになり、修正が効かなくなったころに先生に笑顔で止められます。

長いとこの単純な円運動だけで30分は時間を取り、そして兄弟子(先生の息子・柔道空手の黒帯。100キロの巨漢)と僕はクタクタになります。

僕の習っている陳式太極拳は多々ある太極拳の最も源流になる武術で、「老架一路」という基本の型は全部で74あります。(76とも78とも言われてますが)

その全部を半年で覚えるのですが、あと残りわずかとなってきてます。

この老架一路をゆっくりとちゃんとやれば約12分くらいかかり、初心者の僕はそれだけで汗だくになります。

ゆっくりと呼吸をしながら動作を丁寧に重心を意識して動いているので、体中の筋肉がすぐに発熱するのです。

その型をやっているときはでも、先生や兄弟子の力強さは素晴らしく、公園でやっているお年寄りのそれとは全く違います。

ゆったりとした流れの中に、時より素早く、しかも体の芯から力が発揮されるのを見ると、この教室の目的がまさに武道であることが素人でも分かります。

特に「発勁(はっけい)」という体の内なるエネルギーを発して相手を打ち倒すことを主軸にしてます。

そんなかめはめ波みたいなものがあるのか?とお思いでしょうけど、半年経った僕でもたまに出せたりします。

要は陳式太極拳はその発勁を自在に出すための方法を学んで武術に応用することなのです。

そして型はその体の動かし方を形式的に身体に教え込んで、筋肉の使い方や重心・気をどのように制御するのかを学ぶ道なのです。

と、簡単にしかもまったく理解できないような説明をしましたが、昨夜の練習は手の甲を合わせあって、相手の攻めを受け流してこちらの攻めに転ずる練習をしました。

要は押し引き相撲を手の甲でやるわけです。

兄弟子と時計回りや逆回り、縦に回すなどして、相手の力の方向や強さを手の甲で感じながら押したり引いたりするのですけど、決して手の甲が離れてはいけません。

それに押されたときにこちらの上体がのけぞったりもしてはいけません。

ちゃんと丹田に重心が載った、背筋を伸ばした状態で身体を左右にひねって受け流し、その後は重心を相手に寄せて押し返す、というサイクルを延々と続けるのです。

相手が回転や押しの軌道を変えてくるのを手の甲で読み取って身体を制御しつつ攻めを受け流すのでスリリングでもありますが、僕は身体でその押しを受けてしまうので、体勢をくずされてしまうのです。

当然下半身はしっかりを踏ん張って行いますので、10分もすればキツーイ練習です。

もう汗びっしょり。

こんな練習は通常の太極拳の教室では絶対にやらないとのことです。

それと昨夜何気なく出来たことを書き留めます。

僕の左手の手首を兄弟子が両手でガッチリと掴んで動かせないように踏ん張るのですが、いとも簡単にそれをひねりあげれたのです。

これは兄弟子と先生の訓練を横で見ていて、「あれ?あんな力任せにやらなくたって、掴まれた瞬間に手首を軽く捻じってやれば、相手の力なんて相殺できちゃうんじゃないのか?」と思いついてトライしたのです。

しかも掴まれた左腕を捻じりあげると兄弟子の掴んでいた両手首はロックされるから、僕の手から離せない。すなわち胴体はがら空きとなり、僕は空いてる右手と足で好き放題に攻撃できるわけでして、その思惑通りの技が出来てしまったのです。

人間というのは、「抑え込んでやろう」とか「掴んだ腕を話さないぞ」という意志を込めて力を入れるのですけど、実はその力の入れ方「りきみ」は、その本来の意志とは違う方向に多く働いていて、せいぜい一方向の力への対抗くらいにしか効果がなく、あとは余計な仕事をしてるのです。

ですから「左腕を押さえつける」ことと、「握力で左腕を締める」ということは連動していて全くベクトルが違うのです。

「押さえつける」という力は一方向のみに作用してますので、例えばがそれが上下方向なら左右の動きには全く無警戒。すぐに振れてしまいます。

そこに「締める握力」は左右の動きを止めれず、体勢が変わってしまうと握っていたはずの手首の動きが抑制され、しかも握力がかかりっぱなしですから、逆に握力を抜くことが出来なくなってしまうのです。

ちょっと文章で表現するのはとても困難なのですけど、相手の力を利用したこの守りから攻めへの技は、力の弱い女性でも簡単にできます。

ただし、そういった状況になったときの話。

ですから一つの護身術としてはアリでしょうけど、オールマイティなものを得ようとすると、これはただの一つの応用にしか過ぎないのです。

先生はその後同じ腕を捕まれるという状況下でいくつものの対抗技を披露してくれましたが、目を見張るものばかりでした。

(ここからの説明は奥義に近いので話すことを禁じられてます)

てなわけで毎回驚きの太極拳ですが、今後は僕の中で起きている変化を中心に日記にしていきたいと思います。